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「でも、支払う必要はないのじゃろ?」
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「それはさっき説明したとおりよ。支払う必要もないし無視していればokよ。」 |
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「おお。そうじゃったそうじゃった。思い出したのじゃ。ひと安心じゃ。」 |
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「ん。他に気になることは?」 |
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「えーと、『支払期限に遅れたら違約金7万円、1日ごとに事務手数料3千円請求します』って書いてあったのが不安なのじゃ。さっさと支払った方が良いような気もするのじゃ。」 |
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「あのね、消費者契約法第9条に遅延損害金は年率14.6%を超える部分は強制的に無効とするって規定があるの。」 |
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「およ?そうなのかの。予のケースは元々5万円を請求されていたのじゃが、予のケースはどうなるのじゃ?」 |
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「えーと、元の請求額が50,000円なら、有効な遅延損害金は年間で約7,500円程度までね。1日当たり20円程度までってところかしら。」 |
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「な、なんじゃと!?じゃあ、しかくっきりの不当請求ではないか。」 |
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「それを言うなら『しかくっきり』じゃなくて『まるっきり』ね。」 |
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「ふぅ。細かいところは気にするでないぞえ。えーとじゃな、18歳未満者が18歳以上だってウソを言った場合は法の庇護がうけられません。とか書いてあったのじゃが、これが不安なのじゃ。」 |
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「んー。ウソをつくのは良くないけどね。ただ、法律上は特に問題ないよ。」 |
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「ほんとかのう・・・」 |
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「あのね、『未成年者の場合は保護者の同意が必要です。20歳以上ですか?』とかあったら未成年者保護規定は使えなくなるけどね。」 |
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「じゃあ、もしもそれがあったらお金を支払わないといけないのじゃ。」 |
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「違う違う。これがあったとしたら、『未成年者保護規定』が使えなくなるだけでフツーの『錯誤無効』の規定は使えるし、『そもそも利用規約に法的拘束力は認められない』ってのは使えるから大丈夫なの。」 |
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「あー、じゃあ、その業者はウソをついたのじゃな。まったく、けしからんヤツじゃ。」 |
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「え?だって、不当請求を平然としてくるような人がホントのことばっかり言う訳ないじゃない。」 |
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「う。そう言われてみればそうなのじゃ。予は危うく引っ掛かるところじゃった。間一髪セーフじゃったのじゃ。」 |
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「ま、不当請求をする人の話はうのみにしないってのは基本中の基本なんだけどね。」 |