 |
「およ?これはさっきの合意管轄のとは違うのかの?」 |
 |
「うーん。似てるような感じもするんだけど、別ね。さっきの合意管轄は裁判する際の第一審をどこでするかの合意のお話だったけど、この仲裁合意っていうのはトラブルになった際に○○さんに解決してもらうっていう合意のことだからね。微妙に違うのよ。」 |
 |
「うーむ。予には同じように見えるのじゃが・・・結論も『有効である』で一緒じゃし。」 |
 |
「ま、一緒と考えちゃだめなんだけど、一緒のように思って良いわよ。皇帝さまは。」 |
 |
「うむ。じゃあ、これもさっきのと同じで、無効だったのが有効になったっていうことで良いのかの?」 |
 |
「ま、そうね。ただ、さっきの合意管轄条項の有効性のところと違って、消費者契約の場合は消費者は解除権を保有することになるからね。ちょっと違う点かな。」 |
 |
「ふーん。サッパリ妖精とナルホド妖精の間の子のようなのが予の回りを飛んでる気がするのじゃ。」 |
 |
「サッパリ妖精とかドサクサ妖精は有名だけど、ナルホド妖精って何?」 |
 |
「うむ。たった今誕生したのじゃ。『ナルホド』って思った時に何時の間にか現れる妖精のことなのじゃ。」 |
 |
「たった今って。。。」 |
○参考条文
仲裁法
■仲裁合意の効力等
第13条 仲裁合意は、法令に別段の定めがある場合を除き、当事者が和解をすることができる民事上の紛争(離婚又は離縁の紛争を除く。)を対象とする場合に限り、その効力を有する。
2 仲裁合意は、当事者の全部が署名した文書、当事者が交換した書簡又は電報(ファクシミリ装置その他の隔地者間の通信手段で文字による通信内容の記録が受信者に提供されるものを用いて送信されたものを 含む。)その他の書面によってしなければならない。
3 書面によってされた契約において、仲裁合意を内容とする条項が記載された文書が当該契約の一部を構成するものとして引用されているときは、その仲裁合意は、書面によってされたものとする。
4 仲裁合意がその内容を記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)によってされたときは、その仲裁合意は、書面によってされたものとする。
5 仲裁手続において、一方の当事者が提出した主張書面に仲裁合意の内容の記載があり、これに対して他方の当事者が提出した主張書面にこれを争う旨の記載がないときは、その仲裁合意は、書面によってされたものとみなす。
6 仲裁合意を含む一の契約において、仲裁合意以外の契約条項が無効、取消しその他の事由により効力を有しないものとされる場合においても、仲裁合意は、当然には、その効力を妨げられない。
同法附則第3条第2項 消費者は、消費者仲裁合意を解除することができる。(後略)
|