|
「ほえ?要するに総務大臣に『この業者は問題があるんじゃないか』って密告書を出すって寸法じゃろ?」 |
|
「んー。その表現が的確かどうかは別にして、まー、そういうことだな。」 |
|
「でも、そのようなお手紙を書くこと自体は、別に自由なのではないのかの?」 |
|
「ん?ああ、総務大臣に対してお願いの手紙を出すのは自由だ。」 |
|
「じゃろ?じゃあ、なんでじゃな、わざわざ『電気通信事業法に基づく申出制度』なんてカッコをつけるのじゃ?」 |
|
「あーと、どう言えばいいかな。もちろん行政機関はそのお手紙内容に対して誠実に処理する必要はあるが、お手紙の場合は返事が来るとは限らないだろ。言い方を変えれば、お手紙を受理さえすれば返事は書かなくてもいいっていう仕組みになっているんだ。」 |
|
「ほえ?返事しなくても良いっていう法律の規定があるのかの?」 |
|
「んー。『返事しなくても良い』っていう明文はないんだが、請願法っていう法律に『受理して誠実に処理しなければならない』という規定はある。ここに『返事しろと書いてないから返事しなくて良い』って解釈が生まれちゃうんだな。」 |
|
「えー。お手紙には返事が欲しいのじゃ。」 |
|
「まぁ、それでだ。この電気通信事業法に基づく意見申出の場合は、『処理の結果を申出者に通知しなければならない』ってなってるだろ。だから、返事は必ずもらえる。」 |
|
「ほっほーなのじゃ。個人でも可能なのかの?」 |
|
「もちろんだぜ。」 |
|
「ほえ?でも、これは具体的にはどの種類の事業者に関するものを書けば良いのじゃ?」 |
|
「ん?ああ、電気通信事業者だから、『電話会社』『インターネットプロバイダ』とかだな。」 |
|
「ふーん。でも、電話会社とかインターネットプロバイダとかは、特に悪徳商法はしないような気がするのじゃが。」 |
|
「ふ。甘いな。出会い系サイト運営事業者も電気通信事業者の端くれだからな。悪質な出会い系業者に関して意見申出をすることも可能だ。」 |
|
「ほっほほー。それはいいことを聞いたのじゃ。じゃあ、運営元も書かない、勝手に登録して迷惑メールをばんばん送ってくる、サクラ満開とかの出会い系事業者をチクッてやればオッケーってことじゃの。」 |
|
「まぁ、そういうことになるだろうな。」 |
|
「『エチゴ屋。そちもかなりのちょい悪じゃのう。』」 |
|
「『いえいえ。お代官さまこそ、相当なちょい悪でございますなぁ。』・・・・って何を言わすんだ。しかも、『ちょい悪』ってなんだよ。」 |
|
「おっほっほ。『ちょい悪代官の巻』じゃったのじゃ。えーと、でじゃな、要するに出会い系事業者も電気通信事業者の端くれじゃから、悪質な出会い系事業者はバンバンとチクってやれば良いってことじゃの?」 |
|
「そうそう。総務省も一定の範囲で悪質な事業者がいることは把握しているようだし、ひょっとしたらイチ個人の意見申出が、悪質業者撲滅に大化けするかもな。」 |
|
「ふむふむ。なのじゃ。」 |
| →意見の申出制度とは(総務省HP) |