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「うーむ。相手が悪徳業者だったらじゃな、はっきりと『要らぬのじゃ。帰れ!』って言ってやってもいいのじゃが、悪徳業者かどうかが分からないのじゃ。じゃから、とりあえず丁寧な対応をすることが多いのじゃ。」 |
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「確かにね、契約成立以前の段階では悪徳業者も丁寧な対応をしてくるから、相手が悪徳業者か良心的な業者さんか分からないわよね。」 |
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「じゃろう?ひょっとしたら良心的な業者さんなのに『要らぬのじゃ。帰れ!』ってはっきりと言ったら、相手が傷ついてしまうのじゃないか・・・とか考えてしまうのじゃ。」 |
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「うーん。でも、それをはっきりと言わないがためにね、こっちが被害に遭ったり泣き寝入りしたりなんかしたら元も子もないんじゃないの?」 |
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「それは・・・そうじゃが・・・・・・」 |
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「あのね、例えば電話で勧誘がきた時にね、『結構です』って適当に断ったとするでしょ。」 |
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「うむ。相手が傷つかないように『結構じゃ』とは良く言うのじゃ。」 |
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「良心的な業者さんの場合はね、『結構です』って言ったら『ああ、断られたんだな』って判断してくれるんだろうけど、悪徳業者の場合は『結構です』=『申し分のないこと』=『良いこと』って一方的に判断したりするの。」 |
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「えーーーー。そんなのは不当なのじゃ。無視なのじゃ。」 |
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「不当でもなんでもね、実際にそれで『結構ですって曖昧なことを言うのが悪い。契約成立だ。』って業者に言われて裁判にまでなった事例があるの。めんどくさいことになりたくなければはっきりと『要りません』って断ることね。」 |
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「分かったのじゃ。では予は『要らぬのじゃ。この悪徳業者め!うすらでぶ!おおぐらい!おまえのかーちゃんでべそじゃ!』って言ってやることにするのじゃ。」 |
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「あのね・・・・・・・・・それだと相手が良心的な業者さんだったらどうするの?『丁寧にはっきりと断る』ってできないかな?」 |
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「およ・・・?どうやったら『丁寧にはっきりと断る』なんてことができるのじゃ?矛盾しておるぞよ。」 |
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「矛盾してないでしょ?方便だけど『こないだ買ったばかりなので要りません』とか、単純に『要りません』とか言えばいいんじゃないの?」 |
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「なるほどのう!これは勉強になったのじゃ。ありがとなのじゃ。」 |
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「ま、何て言えばいいのかってのはみなさんで考えて見てくださいね。『丁寧にはっきりと断る』って点が要点ですから。『電話勧誘』『訪問販売』『デート商法(恋人商法)』などなど、はっきり断らないがために要らない物を買わされてしまうってケースが多い訳ですから。」 |